闘神祭を前にして。距離は広がる一方なのか。
フランチャイズと言いますと、コンビニエンスストアやラーメン屋のイメージがありますが、
実はゲームセンターの経営方式としても使われています。
ゲーム会社がゲームの機械と働く人を用意し、店舗のオーナーが土地代(家賃)や電気代を支払い、売上げを折半する。
ゲーム会社のメリットは自社製品や在庫の利用ができるという所にあります。
ゲームメーカーが行っている以上、当然自社製品が中心となっていきます。
また90年代までは2000年以降の受注生産ではなく、それなりにどこのメーカーも在庫を抱えていました。
オーナー側のメリットは、店舗出店時の投資金額が抑えられるという所にあります。
オーナー側が用意するのは、場所と両替金、風営法の許可だけになります。
自分で全てゲームの機械を揃えようと思えば、店舗の規模や内容にもよりますが、
格闘ゲームブームの時でさえ何千万。今だったら…億単位ですかね?
大手メーカーですとセガやタイトー何かは、今でもこの方式で店舗を拡大してます。
しかし、2000年代に突入してから、個人経営のロケを含めて亀裂が入りました。
それはゲームセンターの筐体の巨大化とコストの問題です。
ご存知の通り、今はアミューズメント施設及び複合アミューズメント施設のタイプが目立ちますし、
地方のロケーションや口外でも駐車場付きの郊外型のロケだったり、ショッピングモールの一角が中心になっています。
ゲーム自体も、2000年代からは、音楽ゲーム、プリクラ、レーシングゲーム、カードゲームなどの大型化が進み、
ある程度の広さと天井の高さが要求されるようになりました。
人員についても、一店舗に一人の社員を置くというのは、コスト面で採算が合いません。
それなら中規模以上の店舗に社員を置いた方がメリットが大きいという訳です。
実際、社員が常駐していないお店や、プレビ系では無人ロケだったりもします。
何かトラブルがあった場合は近くの常駐店や営業所からメカニックや社員が来るわけです。
そういえばディストリビューターのフランチャイズはどうなっていくんでしょうか。
中古機械を倉庫に置いておくよりは使った方がいいのですが、個人が筐体ごと買うケースも増えてますし、
店舗全体とはいかなくてもリースという形で置いてある場合も多々ありましたが、今はまばら。
昔、ゲーメストやアミューズメントジャーナルで書かれていましたが、
メーカー・オペレーター・お客様との距離感。
当時もお互いの声がお互いに届かない。と、触れられていた記憶がありますが、
今現在も、この3者間の距離は、微妙な関係。
如実な例ですとネシカ1.2のラインナップやオールネットマルチのラインナップ。
バーチャの続編や、家庭用と業務用の差が開きすぎている鉄拳7等。
もうすぐ闘神祭が行われますが、今後どうなっていくのでしょうか…。