爆笑オンエアバトル

時の楽園で、せりフリ.com資料提供として協力いただいている「DS.Tさん」とは、表題の番組がきっかけで知り合いました。透火さんのバーチャロン動画を見てトップに戻った後、この番組の動画が出て来たので、ちょっと語ろうと思います。

爆笑オンエアバトルとは、会場に居る100人の審査員と一般観客席にいるお客様を相手に、芸人の皆さんが自分たちのネタを披露し、そのネタの出来、観客席の反応を基に審査員が評価をし、全10組の中から5組のネタがオンエアされるという厳しいルールでした。1999年3月末に始まって、11年間に渡って放送され、この番組から産まれた金の卵と言えば、やはり「タカアンドトシ」と「トータルテンボス」と「タイムマシーン3号」でしょうか。

私達観る側からすれば、公開オーデションのような感じで面白い番組でした。盤石と言われた芸人が落選したり、上記で上げた金の卵の例もあります。一定の役割は十分果たしていたと思います。

しかし出場する芸人さんや、お笑いの戦国時代を生き抜いた人たちは、あの番組をどう考えていたでしょうか。昔も今も時々話題に上がっては賛否の声が飛び交います。いくつかブログ、ツイートを検索しても殆どがこの3つです。

理由1:公共放送の公開オーデションである番組で「つまらない」と烙印を押された。
理由2:そしてその自分たちの模様はオンエアされない。
理由3:そのうえ審査員が記入するジャッジペーパーが評論じみているから。

この番組で一番賛否が分かれる点が「理由3」です。お笑いの戦国時代を生き抜いた人たち程、この理由3を問題点に挙げてます。その典型的な例が、オンエアバトルはスタッフに門前払いされ、M-1で爆発した「サンドウィッチマン」です。

■ジャッジペーパーの一例
・全体的にまとまっていたけど、これという笑いがなかった。もう少しドカーンと笑えるところがほしかったです。
・ツッコミの本気さ加減はよかったです。夏のネタにしてはありがちな内容だったような・・・
・ネタはみんな面白いのに話の展開がとびすぎていてもったいなかった
・僕の年代だと笑えるけど、若い子にはキツかったかな?いつもの毒舌はさえていただけに残念
・オフエアなんて「あたしゃ認めないよ!」 でもオチがあまかったような・・・(461/545点 でまさかの敗退)

例えばこれがオール巨人師匠のようなドラフト一位指名の漫才師の方や、亡き立川談志師匠、桂歌丸師匠レベルの人が100人揃って審査して、ジャッジペーパーを書くのであれば、また全く違う評価だと思います。

しかし相手は一般応募から選ばれた100人の審査員です。で、テレビを見ている方の中には代理店の方やマスコミ関係の方もいるでしょう。しかし基幹の部分である一般の人を動かせない。という事は、やはりネタの何処かに問題があるかもしれません。そうなると折角の公開オーデションからのチャンスもつかめなくなってしまいます。

録画したオンエアバトルを見ていた学生時代の私に母が聴いてきました。
「これどういうルールなの?」
私はルールを説明しました。
「で、満点は何点なの?」「545点だよ。」
「という事は、100点とか200点って根本的に練習が足りてないかちゃんとネタが出来てないって事なのかしらねぇ。だって、プロの方が審査するわけじゃないんでしょう?一般の人たちが笑ってないんじゃ論外じゃない。」
学生時代の私も、この意見には納得でした。「そうだよねぇ。」とコメントしたような記憶もあります。

ただ何だかんだいいつつも、この手の番組は定期的に出てきてほしい気はします。やはり「キングオブコント」と「M-1(R-1)」と「笑点」だけでは絶対数的に芸人たちが磨き合う場が無いからです。

最近芸人さんがYouTubeで自分たちのライブのコントをアップするのがブームとはなってますが、何だかんだ言いつつも、一般の人を基幹としたお笑い番組が出てきてほしいなと思います。

うん。久々にコラムらしいコラムを書いた。(笑)

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