姐(あねさん)

ただ変なだけで終わったゲーム。そして謎のポエム。


今回はアクションゲームです。

子供の頃とか学生時代にやたらと人気だったもののジャンルの中に、アクションゲームがあります。
当時は今よりも部活や塾が盛んではなかったので、土日祝日にお友達と遊ぶ文化が残っており。
友達の家でコントローラー2つやマルチタップで遊んだり。
ゲーセンやおもちゃ屋のゲームコーナーとか店先とかの19インチ筐体で、1コインで長く粘ったりとか出来るアクションゲームが、比較的人気だったような気がします。
例えばで幾つか画面を見せますと…

アルゴスの戦士 ファイナルファイト くにお君

画面一番左は、テクモから出ました「アルゴスの戦士」。家庭用だとどういう訳かRPG要素が混じって、アーケード要素がまるでない不思議なゲームになってしまいました。
2枚目は有名な「ファイナルファイト」。こちらは家庭用になると削られた要素や、変更された要素が多数あるのですが、それなりに遊べる出来であったのも事実です。
一風変わったものになると、一番右。テクノスジャパンからでた、「熱血硬派くにお君」。家庭用でも無理のないアレンジがあったり、横スクロールアクションとはちょっと違う所ではありますが、
80年代のツッパリ文化という独特な世界観はしっかりと再現されており、まさに80年代ならではのノリとテイストに溢れる個性豊かな作品でした。
そんな私が今回紹介するのは、ベルトアクションのノウハウが大分蓄積されてきたであろう、95年にPCエンジンで出た謎のゲームです。

タイトル 後姿

ゲームタイトル メーカー ジャンル ハード
姐(あねさん) NECアベニュー ベルトアクションゲーム PCエンジン
スーパーCD-ROM2

ショックトルーパーズのチームバトルモードみたいなゲームモード

と、言ってしまえば判り易いでしょうか。「というかショックトルーパーズって何やねんという人が大半だと思いますので画面をお見せしますとこれです。

キャラクターセレクト ゲーム画面1 ゲーム画面2

キャラクターセレクトでチームバトルを選ぶと、内部の設定に応じた人数設定でチームを組みます。
Dボタンで写真のようにキャラの交代が出来、地形や状況に併せてキャラを切り替えて進んでいきます。
ではこれを「姐(あねさん)」に直して説明します。

ゲーム画面1 ゲーム画面2

主人公の「愛」とそのマブダチ二人の中から一人を操作キャラに選び、チームを結成します。
倒したボスはマブダチとなり、以降は操作キャラに選べるようになります。
残機等は存在しません。体力が0になるとそのキャラは操作不能となり、別キャラでプレイすることになります。(途中交代は無い。)
操作キャラが全滅するとゲームオーバーです。
当時アーケードで人気だった『THE KING OF FIGHTERSシリーズ』のそれを意識している部分と、レディースと言う部分において通じるものがあり、良い試みだったんじゃないかなと思っております。ここで辞めておけば………
このゲームの変な部分と言うか、一番独り歩きしている部分は、ステージ間の要素になります。
ステージをクリアすると主人公の自室に切り替わり、セーブとロードが行えますが、それ以外にも「通信販売」でアイテムを購入してステータスを強化したり、ボーナスゲーム(ミニゲーム)に挑戦することが出来ます。
「チキンレース」は通信販売でバイクを購入すれば挑戦が出来て、「怖い顔グランプリ」はボタン連打によるガンの飛ばし合い。この「怖い顔グランプリ」の動画、画像ばかりが独り歩きしているのが、このゲームの実際の所です。要するにそういう評価です。


肝心のアクションパートが弱すぎたのが敗因。

戦闘中のキャラのモーションはなかなか細かく作られており、基本コンボも個性的。いかにも喧嘩というコンボや、倒れた相手を蹴りまくれたり、キャラそれぞれに固有モーションがあるなど、色々なキャラを動かす楽しみはあるのです。
しかしジャンプ攻撃が判定・威力ともに強すぎるため、ほぼジャンプ攻撃だけでクリアできてしまうという、折角の素材が活かしきれていないのです。ザコの種類が少なく、どのステージも代わり映えしないですし、敵も味方も最初は体力ゲージが短く、しかし最後まで双方が受けるダメージは大き目のため、死因の大半が俗にいう事故死と言うケースがほとんどです。
明らかにヤンキー世界を誤解したフィーチャーが満載で、バカゲーと呼べる作品になれる要素もあっただけに、クソゲーで止まってしまったのは非常に残念です。


忘れてはいけない謎のポエム。

ゲーム画面3 ゲーム画面4

「ねる」を選ぶと、右の珍妙なグラフィックをバックにフルボイスで謎のポエムを聞かされます。どうやら主人公の見ている夢らしいのですが。


…と思ったらプレイ動画がありました。

葉山宏治さんの音楽や、アクの強い強烈なグラフィックなど。観てる分には楽しいゲームだと思います。観てる分には。
もう本当、飲物を口に入れて一度も噴出さなかったら神ですね。特に一番下。
自信のある方は挑戦してみてください。それでは今回はこの辺で。
次回は死因の八割が圧殺死の「Smash T.V.」を紹介予定です。ではでは~。


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