新桃太郎伝説

細かい所に問題点がある典型的な例。未調整の部分がやたら目につきますね…

タイトル1 タイトル2 タイトル3

ゲームタイトル メーカー ジャンル ハード
新桃太郎伝説 ハドソン 和風ロールプレイングゲーム スーパーファミコン

これを書いている今、お外は猛烈な寒波。

皆さん。おはようございます。こんにちは。こんばんは。セリスです。
いやー、寒いですね…(これを書いているのは2018年12月28日の朝)余りにも寒くて目が覚めてしまった次第です。
何の気なしにsteamに1万円振り込んだんですが、見事に買うゲームが無い。いや、パソコンに負荷がかかり過ぎるタイトルがあったり、ストVのダウンロードコンテンツのステージの方買ってないやとか、ソウルキャリヴァーと鉄拳どうしようとか、色々と問題がありまして。動かなかったり止まったりを考えると気楽に買えなくて……とうとうWindows10デビュー+またPCを完全新調ですかね。なんか嫌なんですけどねぇ。10使いにくいし。まあ、まだごまかしていくつもりなんで、当面先でしょうけど。
そんな中何の気なしにツイッターを見ていると、リアルクレイジータクシーやら、ウィル・オスプレイの動きに圧倒されてミラノコレクション壊れちゃうわ。安定のプリウスだったり
いやもう素晴らしいたらありゃしない!
1.4東京ドームどうなるのかなあ。でも今年もワールドプロレスリングでめぼしい試合だけ見るくらいですかね。あれだけで春先までO.A持つとか、すっかりスローペースな番組に。
あの番組1時間の頃は無駄なコーナーが多かったし、煽るだけ煽って次回に続く終わりだったり。なんだかなぁ。

さて、関係の無い話題で続けるのも何なので、なんだかなぁつながりで、今回は

タイトル1

ハドソンの和風ロールプレイングゲーム。「新桃太郎伝説」をご紹介。
この作品ちょっとややこしくって、FC版『桃太郎伝説』のリメイク作である『桃太郎伝説ターボ』の続編である『桃太郎伝説II』のリメイクという、リメイク商法の先駆けのような気もするんですが置いておいて。
昔話をモチーフにしているので、とにかく話のイメージがつかみやすいこのゲーム。それまでの桃太郎伝説シリーズの持ち味だった牧歌的な雰囲気やギャグ要素が尽く廃されて、かなりシリアスな路線に走っており、根底にある「鬼の支配(上座部仏教)」を「桃太郎たちが解放する(大乗仏教)」所を、かなり色濃くしています。


とまぁ説明はこれまでにして簡単にゲーム紹介。

イベント1 イベント2 イベント3

今回この「新桃太郎伝説」の重要なカギを握るのが、写真1枚目のカルラです。この後カルラの後ろに待ち構えている「ダイダ王子」にあらゆる意味でボッコボコにされて、2枚目。地上に吹き飛ばされてしまいました。その後、駆け付けた「銀次」と共に、新たな鬼退治の旅へ。物語はここから始まります。

天の仙人 お城

その後「ダイダ王子」との戦いでバラバラになった「月の水晶」を集めたり、仲間との出会いと別れ。中盤からは仲間が連れて行ききれなくなるので城まで建築しながら、話は進んでいくのですが、その仲間やお供がフィールドや街中で歩いている時、仲間は好き勝手に歩く『アクティブ・ウォーキング』というシステムを搭載しており、更にフィールドでは一定確率でキャラクターが絶好調になり、戦闘中のステータスが大幅に上がる(但し、ボス戦では効果は半減する。それでもあるとないとじゃ、気持ち的には大違い。)というフューチャーがあります。


練り込み不足や調整不足が目立つ七つの問題。

天の仙人 お城 お城

まず一つ目は『人気度』。桃太郎が人々からどれくらい支持されているかを示す「人気度」というステータスがあるんですが、このステータスが高いと、茶店で割引をしてもらえたり、利用できる村や施設が増えたり、仲間になる隠しキャラが出たりするのですが、低いと店に高い値段を吹っ掛けられたり、お供が命令を聞かなくなってしまいます。厄介なのは桃太郎は戦闘不能になると一発ゲームオーバー(これが難易度を高くしている所以)に対し、仲間を戦闘不能にしたり、戦闘からの逃走で人気度が下がります。よって仲間が死んでしまったらリセット推奨。逆に上昇する条件は少ない上に、厳しかったり面倒なものが多い。
結果、最初の旅立ちの村で写真の場所をひたすらに調べる必要があります。とにかく物価が高過ぎるこのゲーム。まず最初の村でメチャクチャ時間をかけて人気度を100にして、施設の利用料を安くすると共に、ご褒美に貰える「崑崙の玉(死んだら完全回復して復活)」は売って金にしてしまうか、終盤まで取っておくことが重要です。
更に人気度を保持し続けるために、一番時間がかかる戦闘で、仲間を殺さず、逃げずに戦うことが求められるので、エンカウントの高さと比例して意図せずに強制レベル上げをさせられるような状態に陥るはめに。かといって、術や道具でエンカウントを下げると今度は一気に出なくなるというメチャクチャなバランスなので、メニュー画面を開く、仲間同士でアイテムを交換するなどの動作が重い段階でイライラするのに、フィールドやダンジョンでは遅い速度でしか歩けず、とにかく頭に来るんです。本当に。

二つ目は『仲間』。役に立つ仲間と役に立たない仲間の落差が激しく、余りにも使い道が無いキャラから、頭の良い人なら一発でバランスブレイカーだと判るキャラまでピンキリなので、結果として前半は「金太郎、浦島、夜叉姫」後半は「えんま様、あしゅら、雷神、風神」がAクラス入りで、前半組はBクラス。残りの連中が予選落ちで、「はらだし、ましら」は頭の良い人だとバランスブレイカーの課金キャラレベルに進化する事が出来ます。

三つ目は『謎解きとレアアイテム』謎解きは多少ヒントは貰えるものの、レアアイテムは攻略本などの情報なしでは、まず見つけられません。その癖「ある場所に持っていくことで特典が得られる」武器まで存在し、専用の最強武器を持たない仲間はその武器が最強の武器となるので、「ものふやしの玉(どんなレアアイテムだろうが複製出来る)」があっても、武器が無いのでは宝の持ち腐れなので、結局「崑崙の玉」を増やす事で手打ちとなる人が大半だったようです。

四つ目は『天気』。まぁ簡単に言ってしまえば各キャラや一部の術に「得意な天気」と「苦手な天気」が割り振られており、天気によって戦況が変化するというもの。味方だけでなく敵にも「得意な天気」と「苦手な天気」が設定されていて、その天気に変更する能力を持っていたりするんですが、地上でも天候の影響を受けない場所があるほか、ダンジョンの大半も天候の影響を受けない屋内であり、更にストーリーが進むに連れて月面や海底など天候のないフィールドに行く案件が増えていくため、進めば進むほど、存在自体が忘れられてしまう哀しいシステムに変わっていきました。

五つ目は『初見殺し』一番有名な初見殺しは、イベントで仲間とバラバラになってしまうシーンがあるのですが、均等に仲間を育てていないとボス戦等で詰んでしまい、一歩間違えると泣く泣くデータを消して最初からやり直しになる恐れもあります。雑魚敵ボス敵。強い弱いの差が大きすぎるのも初見殺しでしょう。痛恨の一撃を頻発してくる『馬鬼』、一番弱っているキャラに痛恨の一撃を放ってくるという『じゅむへんく』、きゅうりを持っていないとアイテムや所持金を全て盗んで逃げる『黒河童』や、味方が一人になるまで問答無用で動きを封じてくるボス『じゃこつばばあ』、ラスボス級の体力に加え、強力な全体攻撃を容赦なく撃ってくる『三千世界』。『風神・雷神』は三回戦うんですが、うち一回はダンジョンの中をあちこち歩き回らされた先で戦うという、何を食べたらそんな酷い仕打ちが出来るんだろうという高難易度。
ちなみにラスボスは運ゲー(桃太郎がリンチされたら終わり)というトンデモ調整なので、「崑崙の玉」を2.3個持ってないと最初のターンでいきなりゲームオーバー…。本当イライラします。

六つ目は『シナリオの都合』終盤にシナリオの都合上、愛と勇気の国。月。鬼が島の三か所しか行けなくなります。多数のミニゲームを遊びに希望の都などに行けなくなるのはかなり寂しいです。

最後七つ目は『シャレで済まされんバグ』。後期出荷バージョンでは解決されているものもあるのですが、洒落にならないバグが結構多いです。セリスが遭遇したのはバグなのか仕様なのかわからないのですが、「A」のデータで「毒消しの巻物」のつづらを開けて、セーブして、「B」のデータで始めると、「毒消しの巻物」のつづらが開いたままの状態になって、覚えられないという物。つまり二つのデータを並行して進められません。大貝獣物語でも似たような事があったから、トンチキなフラグ管理をしているんでしょうね。


総評として

ダイコン 井戸水

おとぎ話を題材にした和風ロールプレイングとしての完成度は高いのは事実です。ボリュームもスーパーファミコンにしてはかなり頑張っています。
ただ、さくまあきら氏自身が「様々な事情が重なり当時のデータが無いのでリメイクの開発が難しい」という旨の発言や、さくまあきら氏自身とハドソン開発スタッフとの亀裂もあるので(高橋名人はそこを調整、取り持ってたんだけど、結果としてコナミ身売りの話が出た時に、将来的に自分含めて誰も得をしない調整役になるのが目に見えてわかったから脱出したとの噂もある位)新桃太郎伝説のリメイクや復刻は絶望的でしょう。
実は前項の七つの問題の中には、さくま氏が原因の物。スタッフが原因の物。両者ともに原因の物とそれぞれあったりもするようなので、そこがちゃんとまとまっていれば、集大成にするにしても相応しい作品だったのかもしれません。
七つの問題のうち、どこまで我慢できるかで、評価がまるっきり変わるこのゲーム。
いいゲームだと思うんですが…
ともあれ、このゲームに興味を持ったら是非遊んでみてください。
「ほほえみの村」と「希望の都」を攻略した時が一番楽しい時ですんで。
ではまた~。


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