THE RUMBLE FISH 2

SNK第一開発部の集大成

ゲームタイトル メーカー ジャンル コメント
THE RUMBLE FISH 2 Dimps 格闘ゲーム 現在はNESiCAxLiveにてプレイ可能

DimpsとTHE RUMBLE FISH

Dimpsとは元SNKの開発1部(餓狼伝説シリーズ,KOFシリーズ等)に所属していた社員を中心に、2000年3月に株式会社ソキアックとして設立。
同年7月にサミー、バンダイ、SCE、セガの資本を受けて株式会社ディンプスに社名を変更したと同時に、株を51%取得したサミーの子会社となるものの、
2005年8月31日にサミーとの資本提携を解消し独立。

 THE RUMBLE FISHは格闘ゲーム人気が下がり始めた時に登場した作品である。
従来の2D対戦格闘ゲームとは異なりS.M.A.(スムースモデルアニメーション)という表現が採用されており、キャラクターの動きは滑らかである。
しかしアトミスウェイブ基板自体の2D表示機能はNAOMIより劣る。


マニア向けの濃い駆け引き

 攻撃に使う4ボタンのほかに、ダッジボタンを加えた、5ボタンで操作する。
(アトミスウェイブ基板は何故か意味も無く5ボタンにしているゲームが多かった。)

 他にも「オフェンスゲージ」「ディフェンスゲージ」。更にガード時に相手に一定の硬直を与える「インパクトブレイク」というものがある。

 このゲームのガードゲージの減りは尋常じゃないくらい減る。なので相手の攻撃をかわしつつ前進する「ダッジ」や、
相手の攻撃をガードした瞬間に対応するレバー方向+Dボタンを押すことにより、相手に硬直を与えることができる「インパクトブレイク」等がある。

 又、並大抵の格闘ゲームでは連続技による補正があったりするのだが、クリティカルアーツ(CA)に関しては(THE RUMBLE FISH2のみだが)補正が無い。
このゲームは「オフェンスゲージ」と「ディフェンスゲージ」を適度に使いながら戦うため、なかなか使うタイミングは無い。
しかし連続技に組み込んで決めると、一発逆転のチャンスもあるのだ。

 このゲームはシビアなガードクラッシュを軸とした沢山のシステムから状況に応じたシステムを選ぶ駆け引きに魅力があるのだが、
初心者も上級者もシステムや対応策が理解できず、同時期に稼動していたギルティギアに敵わず(当時リロードブルー)
この後に登場したメルティブラッドと即座に入れ替えられた。このゲームの戦い方が理解されたのは、ここ数年のことである。
(月刊アルカディアの攻略もかなり手探りであった)


デザイナーの苦労…パーツクラッシュ

 

ある程度攻撃を受け続けるとキャラクターの衣服が破れる「パーツクラッシュ」という演出があり、この演出はゲーム終了まで継続される。
パーツクラッシュは細かく設定されているので、グラフィックを描くデザイナーさんの苦労を考えると恐ろしいが
龍虎の拳やKOFにあった脱衣K.Oのようなオマケとして考えると本当にご苦労様です…と。


あくまで個人的な所感

 

 格闘ゲームの灯を消さない為に、新たな地平を開こう!
…という狙いに対し、地ならしのレベルまでしか答えられなかったと言う思いが、ランブルフィッシュから強く感じました。

 対戦格闘と言うジャンルのゲームが世に出て随分な年月が過ぎました。
幾つも対戦格闘ゲームが出たわけですが、あまり対戦格闘ゲームとして向かない傾向の特徴を入れた作品も多く、例えば

1.丸から刺を作る調整ではなく、刺ありきで始める
2.システムや操作性の複雑化。
3.システムを理解する必要が無い(知らずにクリアできる)
4.ギャラリーアピールが弱い。
5.操作レスポンスの調整をせず、ボタンが壊れているのかどうかもわからない

 などなど。判る人が聞けばどれがどのタイトルか即座に判りそうな特徴ばかり出てしまって、ちょっと後悔している私ですが、
確かに上記のどれかだけでも該当する作品が大体失敗をしている傾向を見ると、これらはすごく理にかなっていて、
カプコンやSNKは対照的な考え方もありながら、作品を作っていきました。
 ただSNK末期の頃や、プレイモアの深みにはまっていた頃。
カプコンのスランプ時代を見つめると、その通りじゃなくても面白い格闘ゲームとして成立させる方法もあるのではないか?
という仮説もあちこちから立ってきて、

 ディンプスとして船出を始めた最初の機会に、敢えてNGとされる手法を幾つも取り入た上で、面白くていいゲームを作ろう。
という意気込みを、アルカディアのインタビューやショウで感じ取れました。

・ディンプス取締役の河野氏(KOF94~99)
・ランブルフィッシュディレクター伊藤氏(餓狼伝説全シリーズ)

 この二人が、自分達を大きく育ててくれた対戦格闘ゲームへの、感謝のメッセージにも感じました。

閑話休題:ディンプスの社長である西山さんは、スパルタンXや、ストリートファイター1なんかを手がけてました!

 今回のチャレンジは実に意味があるものだったと思いますし、知っておくべきタイトルである事は確かです。
現在はNESiCAxLiveにてプレイ可能ですから、見かけたら是非一度プレイしてみてくださいね。


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