REAL BOUT★餓狼伝説

さらば、ギース

テリー タイトル ギース

ゲームタイトル メーカー 使用基板 稼働日
REAL BOUT★餓狼伝説 SNK MVS 1995年12月21日

前作「餓狼伝説3」から異例の9か月後のリリース

ネオジオファン…というよりも、餓狼伝説ファンの間にとって、餓狼伝説3は、餓狼伝説として新たな地平を開こうという狙いに対し、地ならしのレベルでしか出来ていないというのが、開発とプレイヤーの共通認識でした。
どう遊んでよいのかわからない…という物ではなく、かなり強引なはめ込み方という感じで、ゲームバランス全体にまでチェックは行き届きませんでした(それが稼働して最短一か月で撤去の原因になった、複雑すぎる操作と大量の永久コンボに繋がったわけで。)
3というタイトルのグラフィックの見せ方。演出等方向性にも迷いが見えましたし、3ラインという自由度の高さゆえに犠牲となった操作性。
挙げてしまえばかなりの課題があり、それらを解決させたのが、REAL BOUT★餓狼伝説」となるわけです。
と言っても、人気不振のために急遽作った作品なので、実際問題として改良点は多くも、開発上の制約は何もかもが極めて限られ、(もしかしたら3やSPよりも)なかなか思い通りにはいかなかった部分もあるのは誰が見ても明白でしたが、それでも、餓狼伝説3よりは確実に良い作品になりました。


とにかくシンプルな操作性に。

遊び方説明1 遊び方説明2 遊び方説明3

遊び方説明4 遊び方説明5 遊び方説明6

まず3ライン化という考えから、根本的に操作を見直して「パンチ・キック・強攻撃・ライン移動(ライン攻撃)」という構成になりました。ただし、ライン移動の隙を大きくしたことと、相手が別ラインに移動した際は、ライン攻撃で中央ラインに戻せるので、安易な逃げは容易に反撃されます。
ラインに始まってラインに終わる」という基本の考えはそのままで、何らかの事情による一時的な避けフェイント攻め相手を別ラインに追いやって、そこから連続技を決める。という三つの考え方に、壁からのリングアウトの概念(1作で無くなったけど)も加わるので、ステージ端付近での駆け引きはアツイものがある。
地下鉄の夜の時間帯ステージは、最初から壁が存在せず、画面端で攻撃を食らうと即リングアウトとなる。そのためCPU戦も対戦もリングアウト性能の高い秦兄弟を相手にするのは、ご法度である。
ガードし続けている限りは一応リングアウトしないものの何か攻撃を喰らえば即リングアウトになる。そして自爆リングアウトも有り、バックステップや必殺技も含み、空中判定でステージ端に飛び出しても容赦なくリングアウトになる。

バッシュ 遊び方説明6 遊び方説明6
スウェー系の技による自爆も多いが、まさかの全身無敵のため、トリプルゲイザーなどが抜けられると一気にピンチになることも? 壁がないステージに秦兄弟は一番やってはいけないパターン。ガードの揺さぶりが強いので、焦ってリングアウトしないように! 対戦のキャラクターランクは下の方なのだが、こんな弟でも発生の早い中段技のせいで、夜の地下鉄ステージになると一気に危険度が増す。秦兄弟とは壁があるステージで戦いたい。


ギース・ハワード最後の戦い

ストーリー上ではギースが死ぬという衝撃的な展開が売りだった今作。シリーズの主軸だった因縁のボガード兄弟とギース・ハワードの戦いに決着がつく展開となっており、テリーまたはアンディでクリアすれば正史のエンディングが。ギースでクリアするとKOFにつながるエンディングとなる。

デッドリーレイヴ デモ画面 vs画面
隠し潜在能力として登場したデッドリーレイヴ。タイミングで苦労するのだが、肝心の減りは写真でご判断どうぞ。 最終ステージはギースタワー! 因縁の戦い、ついに決着。ギースタワーにはリングアウトがないので、思う存分戦いまくれ!


せりすけフリークとしての評価

潜在フリーモード

最大の問題が「ゲーセンで稼働するためのハードル」である。デモ画面でコマンドを入力することで、デモ画面の冒頭に上記の表示が出て、キャラクターのパワーゲージと残り体力関係なしで超必殺技、潜在能力が簡易コマンドで使い放題になる潜在フリーモードになる。(デッドリーレイブは正規コマンドのまま)
交換済みの基板であれば潜在フリーモードが発生しないので、まず導入をした際には「基板の電源を入れた直後に、1P,2PのA,B,C,D,スタートボタンを全部押しっぱなし」にし続けて、「潜在フリーが起動するかしないか」を確認すること。起動した場合、店舗で導入の場合は、他店舗に確認を取るか、基板屋に交換を依頼し、個人のゲーセンへのロムの持ち込みで潜在フリーが出来た場合は、丁重にお断り願おう。まずこの点が大減点対象。
次の減点対象は、対戦の時はどうしてもリングアウトが付いて回るという事。先ほども話したが、端に追い詰められてしまうとあっという間に「何か喰らったら負け」の状態になるし、かといって攻める側も「どうすれば自分が落ちないで済むか」を考えながらプレーしなければならない。防御側も「技を不用意に撃つと自分が落ちて負けかねない」という調整のため、初級中級者同士の対戦は興を削ぐ形になってしまっている。ステージの左右があまり広くない事も手伝い、相手にヒットさせると長い距離を運べる技が多いのも火に油。更に破壊されたオブジェクトはラウンドを跨いでもそのままなので、「リングアウトのあり、なし」は選べた方がよかったかもしれない。
とはいえ、餓狼伝説3が難しすぎて最短一か月で撤去された現実を考えると非常に遊びやすくなっているので、10点満点中5点という評価をさせていただく。


テストモード

潜在フリーモード 潜在フリーモード

シングル台で稼働する場合はデフォルト設定でいいです。対戦台で稼働する場合はプレイタイムを99に変えましょう。


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