貝獣物語

仲間と出会う面白さを追求した作品

タイトル1 タイトル2

ゲームタイトル メーカー ハード 発売日
貝獣物語 バースデイ (企画・デザイン)
イマージュソフト
バンダイナムコエンターテインメント
ファミリーコンピュータ 1988年11月18日

かな~り、ホンワカした世界観です。

みなさんおはようございます。こんにちは。こんばんは。セリスです。

今回のソフトは…紹介しようかどうかちょっと悩む部分があるんですよね。
と言うのも中古で買うとゲームの雰囲気を盛り上げるキットがついていなかったり、攻略に必要な手紙が開けられていたりするんで…。

でも、それでも紹介したいなと思う要素もあり…それがこちら。『貝獣物語』

こちら、新品で購入するとこんな感じです。(画像はAmazonから拝借しました)

新品パッケージ


まずフィギュアとシェルドラドマップについて。(写真で言う折りたたまれた奴)フィギュアはゲームの展開にあわせてシェルドラドマップの上に、操作しているキャラに対応したフィギュアを置き、目印として使います。各キャラクターの正確な場所を知るなら、コマンドの『ばしょ』で、たて軸とよこ軸の座標を表示して、シェルドラドマップと照らしあわせてフィギュアを置きながらプレイしていく事になります。
キャラクターのデザインがされたコマを付属の地図上で双六のように動かしながら遊ぶというのは、当時ファミコン版「源平討魔伝」で施行されており、力技にはなりますが、お友達が集まってプレイする事も可能と言えば可能です。(詳細は後述)
もう一つのドクロの紙は、ゲーム終盤で使うので、その時まで中は観ないでおきましょう。


物語はお城から始まります。

ゲーム画面1 ゲーム画面2 ゲーム画面3

はるばる地球という星から、火の貝を携えてやってきた伝説の少年が主人公です。南東、マイヨーの城から旅立ちます。

マイヨーの城 コマンド

で、今までのRPGは、一人が冒険を進めて行くにつれて、世界がどんどん広がったり、仲間が増えていったりしました。ですが、貝獣物語はその逆。ファットバジャーの居る世界の中心付近に向けて、4人のキャラクターを切り替えながら冒険を進めて行くシステムです。コマンドの「パス」を使う事で…

ゲーム画面4 ゲーム画面5 ゲーム画面6

『少年→クピクピ→ポヨン→バブ→少年…』と交代する事が出来ます。上手にパスをすれば4人の合流はそれだけ早くなりますし、また一時的に別れて行動をとる必要も出てきます。
どのようにパーティを運用していくかで頭を抱えると共に、この部分を上手に使って、お友達とコントローラーをパスしながら力技で一緒に遊ぶこともできます(笑)


敵にピンチグラフィックがあります。

ゲーム画面7 ゲーム画面8 ゲーム画面9

ゲーム画面10 ゲーム画面11 ゲーム画面12

当時としては画期的なのですが、『敵が瀕死になるとグラフィックが変わる。』これは実質グラフィック容量が倍かかっているという事になのですが、当時というとドラゴンクエストIII何かが容量をどこで工夫して削減するかで苦心していた時代なのですが、そんな中でこういう所で逆に容量を割いている事は一種の差別化が感じられます。
が、戦闘で得られる経験値がかなり低く設定されており、強い敵を苦労して倒すよりも弱い敵をサクサク倒しまくる方が数倍ラクという典型的な駄目バランスです。
例えば…後半になると「次のレベルまであと何千」という状況なのに、ラストダンジョンの強敵でも数十程度しかもらえないという激マゾな現実で、このゲームをクリアした時に振り替えると一番最初によぎるのがレベル上げの苦痛だったりします。(笑)


問題点

ゲーム画面13 ゲーム画面14 ゲーム画面15

結論から先に話してしまうと、『自由度が高すぎる故に、何をしたらよいか判り難い』という所と、『バグやハマり状態に陥る要素が非常に多い』という二点で大幅にゲームの評価を下げていることになります。

まず一つ目の問題です。ゲーム内ではきちんとヒントが語られるので大丈夫かと思いきや、あまりにも情報が多すぎるので、ぶっちゃけ攻略本や攻略サイトを使っても情報が多すぎて迷子になってしまいます。
大半のヒントはその場所から近いエリアの話ですが、距離の面では近くても、仕掛けや海で分断され、行けない場所の情報が多いので、結局地図を参照したり、攻略本や攻略サイトを見ながらでもないと情報迷子になってしまいます。
付属品のドクロの紙は、実はラストダンジョンのマップです。この紙は見た目以上に重要で、きちんと読み解かなければ攻略は難しいでしょう。更にこちら。入ったが最後、クリアするまで地上へ戻ることが出来ません。
最強の剣の素材や四人の最強防具を入手しないで侵入ができてしまうため、この状態で落ちてきた場合、攻略が非常に厳しくなります。更に四人乗りの船「プカシップ」を所持していない場合も、ダンジョン内の探索が大変になります。
またダンジョンには進入口の存在しない、完全に閉鎖された状態の部屋や区画がいくつもあります。これらの部屋の大半は、ドクロの紙に描かれた、微妙に色の異なるブロックの箇所を「さがす」ことで、壁が崩れて侵入できる仕組みです。「ダイナマイトを仕掛けることで破壊できる壁」もいくつか存在します。仕掛けて壊せる場所は同じく紙に描かれているのですが、「ヒビの入っている外壁」という、これまた地味なヒントであるため見落としやすいうえに、目印などなくノーヒント。

一方、二つ目の問題は結構致命的。方々のサイトでも問題点として挙げられており、きりがないので私の主観で一部に絞らせていただくことをご容赦願いたい。

まず攻撃魔法の威力は何故か物理攻撃力依存。しかも威力が設定されていない為、実質通常攻撃と威力がほぼイコールになってしまっています。しかし敵側にはちゃんと威力が設定されているらしく、喰らえば痛いダメージが飛んできます。どうしろと?

またコレが致命的な問題なのだが、ある程度まで攻略を進めていると、一部の町から外へ出ようとした時に、いきなりペナルティエリアへと落ちることがある。なんとラストダンジョンへの関門として用意されたものと同一であり、最終エリアを守護する凶悪な敵のオンパレードとなっているので、レベルと装備がよほど充実していなければ、ほぼ全滅が確定します。
このバグは一度発生するようになると、以降はあちらこちらの町で何度も何度も発生するので、対策といったら、該当の町を覚えて利用しないようにするくらいしかありません。再現率も高いので、うっかり該当している町だったりすると、全滅して脱出すらできなくなってしまい、ガチの方の最初からやり直しになってしまいます。

最後に「にげる」コマンドの成功率が低く、にげるを選ばない方が正解と言うのも、ゲームのテンポやメリハリ。緊張感を無くしています。一応バブの特技「エスケープ」を使った場合は、ほぼ確実に逃げられるのですが、バブの体力を大幅に消費し、二人以上のパーティーであれば必ず「1」まで減ってしまうので、使用コストが高い。なおかつ、一定以上の体力がないと実行できない欠点があります。

ゲーム画面16 ゲーム画面17 ゲーム画面18


まとめ

10点満点中5点とさせていただきます。
同封された地図やフィギュアを使いながら旅をする。というゲームの外にゲームを持ち込んだ稀有な作品であると共に、システム面や世界観にもきちんと織り込んでいると思います。
キャラクターの魅力や世界の作り込みに関してもしっかりしており、異世界を旅する情緒が深く味わえるのですが、
地図とフィギュアとドクロの紙がフルセットで手に入らないと、このゲームの真の面白さは判り難いと思います。
このゲームの攻略サイトは意外と多いので、情報取捨選択さえ間違えなければ、(自由度が高い事による弊害)楽しめる作品である事は確かです。
しかし!あからさまな調整不足やテスト不足。致命的なバグで、大きく点数を下げています。
今回はギリギリ5点という評価をさせてはいただいていますが、興味があれば是非触れてみてほしいと思います。

それでは今日はこの辺で。
ではでは。
ではではでは~。(^-^)/~~


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