不思議のダンジョン2 風来のシレン

『不思議のダンジョンシリーズ』の基幹システムの完成系。

ゲームタイトル メーカー ハード 発売日
不思議のダンジョン2 風来のシレン チュンソフト スーパーファミコン 1995年12月1日

今度の旅は黄金のコンドル。風来人シレンの過酷な旅が始まる。

以前『せりすけフリーク』にて『トルネコの大冒険』を紹介したが、それに続く『不思議のダンジョン』シリーズ第二作にして『風来のシレン』シリーズの記念すべき第一作。
『不思議のダンジョンシリーズ』の二作目、ということで『2』となっているが、世界観は全く繋がっていない。


大きな箇所だけ簡単に紹介

まず一番の大きな変更点は『ダンジョンの中に店が登場するようになった。』これにより冒険の最中でもアイテムの売買や、倉庫への持ち帰りが可能となるため、戦略的な行動も取れるようになった。
次の変更点は、『中に複数のアイテムを入れられる「壺」』の登場。持ち歩ける総アイテム数が飛躍的に増えたが、『保存の壺』以外は中のアイテムを任意で取り出せない(壺を投げて割ったり、「吸い出しの巻物」を使う必要がある)、転んだり投げると壺が割れる。モンスターに盗まれたときの被害が大きいなどハイリスクな部分もあるが、入れたアイテムが分裂する『分裂の壺』や、装備を強化できる『強化の壺』『合成の壺』など。冒険の強力な助けとなる壺も多数存在。合成や、倉庫への持ち帰り。武器のパワーアップを繰り返していく事が攻略のカギとなる。
また今回は山道の途中に町や村が登場するようになった。単純全30階のダンジョンを制覇するのがクリア条件だが、その最中にある村には宿屋・店・鍛冶屋・倉庫などが存在し、冒険の中継地点になる。(武器を鍛えてくれる「鍛冶屋」の登場も本作から。)
更には町や村だけではなく、ダンジョンにもNPCキャラクターが登場するようになり、旅に役立つ助言を与えてくれる者や、シレンの仲間になり共に戦ってくれるキャラクターもいる。


ゲームバランス的には大味

状態異常が全て通用する代わりに、モンスターが大幅強化され、運が悪いと理不尽な死に方をするシーンが大幅に増えている。また今回はラスボス的な存在が居るものの、肉化以外のあらゆる状態異常が通用するため、弱い敵の肉を投げたり、特定の巻物を使ってしまうとラスボスの威厳もない。他にもバランス崩壊技も存在するが、逆を言えば処女作ゆえの自由度の高さともとれるのだ。


セリス的には若干トルネコが上

単純に言うと私の評価はドラクエ補正なのだが、世間一般的には評価を分けたのは『障害物を無視して攻撃を当ててくる敵や、バランスブレイカー的な物をどう取るか』の部分であった。
とは言え、『不思議のダンジョンシリーズ』の基幹システムはこの作品で完成形になっていると思うので、ある意味チュンソフトらしからぬ大味さは、一度は味わっておくべきかもしれない。


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