Street Fighter

初代。総てはここから始まった。

デモ画面1 タイトルロゴ デモ画面2

ゲームタイトル メーカー 使用基板 発売日(稼働日/配信日)
Street Fighter CAPCOM CAPCOM 68000 BASED HARDWARE 1987年8月30日

インストカード

戦後最大の経済バブルが弾ける少し前、その作品は産声を上げた。

みなさんおはようございます。こんにちは。こんばんは。セリスです。
これを書いてる今、新作のサムライスピリッツのアーケード稼働まであと数日という所です。
で、そんな中今回のせりフリですが、まさかの初心に帰って「Street Fighter」を紹介しようと思います。
と言ってもこれ、プレイしたのは浅草だか北千住だかのゲーセンで圧力版のやつを数回。6ボタンは秋葉原HEYに入ってからなんです。
じゃなんで?って、ちょっと怒られるかもしれないんですが、丁度ネタを探している時に、闘神祭の告知をみて、で、最初に書いたようにサムスピのネシカ配信もあったものですから、そんな今だからこそ、ちょっと格ゲーの基礎を築いたその原点を紐解いていこう……という訳です。
当時としては類を見ない大きいキャラを、多くのアニメーションパターンを使って動かした格闘ゲームの元祖。圧力センサーと6ボタン。コマンド技など、当時から数々の工夫とアイデアが伺えるこの作品。この工夫とアイデアがあってこそ、格闘技の熱さをゲームで表現することができたのかもしれません。
『スパルタンX』(アイレム・1984年)『空手道』(テクノスジャパン・1984年)『イーアールカンフー』(コナミアミューズメント・1985年)などのアクション格闘ゲームの系譜を継ぎ、『Street FighterII』の母体となった名作の原点。では、紐解いていきましょう。


ゲーム画面1 ゲーム画面2 ゲーム画面3

8方向レバーと巨大な圧力センサーボタンで、キャラクターを操る。

最初はATARIが開発した専用筐体を使用し、巨大なゴムのボタンには圧力のセンサーが使われていました。ボタンのたたく強さによって、パンチやキックの強弱が変わるというシステムを採用しているので、格闘ゲームによくマッチしていると言えるでしょう。
稼働されるや否や、その爽快感に魅了されたプレイヤーはボタンをバシバシ叩くわけですが、どうしても手が痛くなってしまいました。実際は掌の付け根で押す感じにすると、使い分けはしやすいのですが、それでもここは体感ゲーム。やっているうちに手が疲れてパンチとキックで6個ボタンという構成になります。当初は営業の方やゲーセンサイドからも疑問や懸念は挙がったそうですが、いざ稼働してふたを開けてみれば、6ボタン式でもプレイヤーは自然とその操作系に慣れていき、インカムも倍以上になったそうで、ほっとした方も多かったと思われます。


ド派手なキャラが、必殺技が、私たちを魅了した。

ゲーム画面4 ゲーム画面5 ゲーム画面6

それまでに類を見ないほどのサイズのキャラクターを、多くの動作パターンで滑らかに。そして高速で表示。さらにモニターについても、初期の専用筐体に関しては、当時の汎用筐体よりも大きかったため、プレイヤーに与える迫力は想像に難くないでしょう。筐体のモニターの大型化と、キャラクターの大型化は、このころから凄まじい勢いで進化していったとも言われております。
そして「波動拳」「昇竜拳」「竜巻旋風脚」の3つの必殺技。本来は身体の動きをイメージしたものと記憶しています。発売当時は、上のインストカードにもあるように必殺技コマンドは公開されておらず、隠し技扱い。大抵のプレイヤーは波動拳と竜巻旋風脚の出し方は探しだすことができました。しかし昇龍拳は見つかるまでに少し時間がかかり、その上出し方もやや難しかったのですが、威力がとても高かったので、開幕から昇龍拳連打で倒すプレイは、プレイヤーのステイタスとして大いに賑わったそうです。


その後、開発者は餓狼伝説へ。

開発を担当した「西山隆志」さんと「松本裕司」さんは、その後紆余曲折を経て、SNKに入社し、「餓狼伝説」を立ち上げました。

ゲーム画面1 ゲーム画面2 ゲーム画面3

一方、当時のCAPCOMの西谷亮氏を中心とした開発スタッフは、必殺技コマンドのシステムを改良し、さまざまな必殺技を考案。上下ガードシステムを加えて対戦格闘ゲームを確立。「Street FighterII」を開発しました。
こうして格闘ゲームは産まれていき、そして両社は二代人気メーカーとして、苦楽の道を歩んでいくと共に、様々な作品を通してシステムの枝分かれをしていったのでした。
こうして振り返ってみると、この「Street Fighter」は特筆すべき存在で、今もそしてこれからも、この根っ子の価値は色褪せず伝えられていく事でしょう。
現に今も私たちは格闘ゲームにおいて何かしらの形で、この根っ子の部分に触れています。これから先もこの根っ子の部分を大切にしながら産まれてくる格闘ゲームを、厳しくも温かい目で見守っていくべきではないかな…と思います。
それでは今日はこの辺で。ではではー。


参考動画


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